[演出グループ] 「ユーザーに称賛されるクオリティ」を「効率良く」実現するため3DCG制作横断サポートを行う

KLabでは、クリエイターやエンジニア、プランナーなど様々な職種が存在します。
本シリーズでは組織で活躍するメンバーの紹介と、ゲーム制作にどのようにかかわっているか、具体的にどのような仕事をしているかを紹介します。
今回は、"「ユーザーに称賛されるクオリティ」を「効率良く」実現するため3DCG制作横断サポートを行う"というビジョンを掲げ、社内の全案件の演出パートの開発をサポートする演出グループを紹介します。

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演出グループとは

演出グループは、ゲーム内の演出に特化したアニメーターとエフェクトデザイナーの支援を通じ、「ユーザーに称賛されるクオリティ」を「効率良く」実現する横断組織です。
全案件の演出開発をサポートし、ワークフロー最適化と技術解決を実施し、作業効率化やスキルアップに焦点を当て、繁忙期の追加リソースや評価サポートで人員育成を推進しています。
演出のプレゼンス向上にも注力しており、広報活動や対外イベントへの参加で当社演出の成功事例を発信しています。
また、横断組織として、各プロジェクトのワークフロー問題の解決や技術ノウハウの共有を通じ、クリエイティブな成果や情報を共有する場として、「エフェクトトレンド会」を実施しています。

「エフェクトトレンド会」を実施した背景はなんですか?

井口 グループマネージャー

井口
グループマネージャー

リモートワークの増加に伴うプロジェクトメンバー同士の情報分断とコミュニケーション不足への対応がエフェクトトレンド会を実施した背景にあります。
まず、5名程度の人数グループ集まり、最新のエフェクトトレンドをリサーチし、ディスカッションを通じてアイディアを共有します。そこで、実際にUnityやAfterEffectsでエフェクトデータを作成し、制作上の課題に直面した際は、知見のあるメンバーからアドバイスを受ける仕組みになっています。
これにより、メンバーはスキルアップだけでなく、プロジェクト間の情報共有とコラボレーションの促進が図られ、クリエイティブなプロセスが豊かになっています。

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実際に作られたものはどのようなものがあるでしょうか?

井口 グループマネージャー

井口
グループマネージャー

では、実際に、「エフェクトトレンド会」を通して作成したものをいくつか紹介します。

ShaderGraphとSubstanceDesignerを活用した、筆質感の表現

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これは、ShaderGraphとSubstanceDesignerを活用した、筆質感の表現のデモです。
攻撃エフェクトなどで筆で描いたような墨エフェクトを目にすることがありますが、筆で描く際のフェードインと和紙と筆の質感を残しつつ消えるフェードアウト表現をどのように表現しているのかを検証し、自分でも表現可能かどうか手法を模索するために作成しました。
筆の質感はSubstanceDesignerで作成したノイズテクスチャを使用しており、筆で描いたようなフェードイン・フェードアウトは形状のマスクテクスチャのグラデーションを使用しています。
それらをShaderGraphで組み合わせて筆の質感と動きを出しています。

質感の調整やフェードイン・アウトの調整はParticleSystemで出来るようCustomDataにしています。

ShaderGraphを活用した、磁性流体の表現

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これは、ShaderGraphを活用した、磁性流体の表現のデモです。
とあるゲーム内で磁性流体表現をしていたのが表現としてよいと感じたので、トレンド会のチームメンバーに共有しました。その際、どのように作っているのかという話題になったのですが、shaderを使えば可能だろうと考え、実際に自分で作れるかどうか制作してみることにしました。
ただ単純に尖らせるだけだと視覚的に派手さがなかったので波打たせることで動きも出しています。
またChatGPTを使いオブジェクトの位置をshaderに渡すコードを書いてもらい、より磁性流体っぽくオブジェクトの距離に影響を受けるようにもしれみました。

これからの演出グループの目指していく姿はどのようなものでしょうか?

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井口 グループマネージャー

井口
グループマネージャー

これからの演出グループは、これまで積み上げてきた技術やライブラリの定着を通じ、メンバーのスキルを一層深化させ、メンバー自身の市場価値を向上させる環境を築いていきたいと考えています。
将来的には、業界でのリーダーシップを確立し、革新的な演出手法や最先端のテクノロジーを積極的に導入することを目指します。これにより、クリエイティブな分野での先駆的な存在として、新たな可能性を広げていくことを期待しています。

今後のモバイルオンラインゲームの演出はどのようになっていくでしょうか?

井口 グループマネージャー

井口
グループマネージャー

モバイルオンラインゲームは、昨今の加速度的な技術の進歩により、ますます没入感や現実に近い臨場感へのユーザーニーズが増してくると考えています。
また、新たなグラフィックス技術や処理能力の向上により、先程のユーザーニーズを満たすような、よりリアルで精緻な表現、光の表現や影の精密さが実現可能になっていきます。
我々、演出グループもこれらの進化に追従するために、日々の努力や自己研鑽、スキル向上が不可欠です。急速に進化する技術や新たな演出手法に対応するためには、常に最新のトレンドを把握し、柔軟かつクリエイティブな発想が求められると思います。
演出の品質やリアリティを向上させるために、メンバー一丸となって新しい技術やツールの習得、情報共有を行い、自らのスキルを高めていくことが必要です。これにより、ユーザーのニーズを見たし、ユーザーにとってより魅力的で没入感のある体験を提供できるようになる事を目指さなければなりませんね。

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