【制作裏話】『ラピスリライツ』のサウンドディレクターに「音」のこだわりを聞いてみた!

KLab_prblogs_lapissound_top.jpg

現在KLabより配信中の、魔女(アイドル)とキセキを起こす育成RPG♪『ラピスリライツ』。
可愛い魔女たちが、色鮮やかな魔法を通じて描かれるその世界は、もう体験していただいていますでしょうか。

イラストの可愛らしさや、メインクエストで楽しめるストーリーのボリューム、しかもフルボイスで楽しめる点など、コンテンツの魅力が満載の『ラピスリライツ』ですが、そのこだわりはゲームサウンドにも表れています。
迫力や勝利の爽快感が感じられるバトルシーン、ゲームの世界へ深く導くBGMなど、ゲーム内で流れる様々な音も、『ラピスリライツ』の魅力のひとつ。

今回は、KLabで活躍するサウンドディレクターのChiharuさんにインタビュー!
『ラピスリライツ』サウンド制作秘話、ゲームサウンドへのこだわりをたっぷり聞いてきました!

Chiharu:サウンドディレクター
KLabサウンドチーム グループリーダー。KLabではサウンドディレクターとして活躍しており、『ラピスリライツ』でもサウンドディレクターを担当。

KLab_prblogs_lapissound_studio.jpg

目指したのは"魔法感"―『ラピスリライツ』のサウンドとは

――まず初めに、KLabではどのようにゲームサウンドを制作しているかを教えてください。

ゲームサウンドというと「音楽を作曲する」というイメージが強いと思いますが、実は他にもたくさんの大切な役割があるんですよ。
ゲームの世界観をどのように音で表現するか考える「ゲーム全体のサウンドデザイン」、ゲーム内に入る効果音も制作しますし、オーディオミドルウェアを使用して音の実装も行います。

KLabのサウンドチームでは、メンバーひとりひとりがサウンドディレクターとしてそれぞれのプロジェクトを担当し、「作曲」「効果音制作」の進行を管理しながらゲーム全体のサウンドディレクションを手がけています。


――Chiharuさんは、『ラピスリライツ』のゲームサウンドを担当しているそうですが、『ラピスリライツ』のサウンド制作で意識していることはありますか。

『ラピスリライツ』という作品は、「魔法」が重要な要素ですので、"魔法感"を強く意識しています。
"魔法感"というと、古典的なファンタジーの世界観をイメージされる方も多いと思いますが、『ラピスリライツ』は魔女(キャラクター)たちがすごく可愛く、歌う楽曲も今風のポップな楽曲です。

ですから、突然ファンタジー調な曲が画面上に鳴ってしまうと、すごく違和感があるものになってしまうのではと思い、キラキラした世界観を表現しています。そのひとつとして、ベルの音を多く取り入れています。古風なファンタジーにならないように最近の音楽を取り入つつ、弦楽器などの生楽器の音を足すことで「"魔法感"に満ちた町並み」にあう音楽を表現しています。

装備やカード強化などの育成システムでも"魔法感"が表現されている


――たしかに、幻想的ながらもポップな印象を受けます。ベルの音もいいですね。

"魔法感"って、ひと言で言っても難しいと思います。魔法という言葉でイメージするものは人それぞれ、可愛い魔法もあれば、かっこいい魔法もありますから。
『ラピスリライツ』では、ゲームのエフェクトはすごくかっこいいけれど、戦うのは可愛い魔女なんですよ。

魔女たちの対戦相手は魔獣で、『ラピスリライツ』では"倒す"ではなく"浄化"と表現します。バトルシーンであっても"倒す""殺す"ではありませんので、攻撃的な印象になりすぎないように"浄化"を意識しています。とはいえ、プレイヤーがバトルシーンで勝利する「達成感」を感じられるようにしなければならない、一見相反するものを両立しているというのもポイントですね。


――なるほど。言われてみると攻撃的な印象ではありませんが、勝利した達成感も感じられます。

作品やキャラクターの役柄の共通理解のほか、世界観をゲームサウンドでどのように表現するか、制作を進めるかというところはプロジェクトのプロデューサーと何度も話しながら設定していきました。

『ラピスリライツ』のバトルシーン


――他にも意識しているところはありますか。

『ラピスリライツ』では、ライブシーンにかっこよくて強い音があるので、ほかの部分では、あまり強くない「丸い音」も入れるようにしています。
スマートフォンゲームは、一日の中で何度もプレイすることも多いので、プレイをしていて耳が疲れないように、あまり刺激的な音を多く入れないようにしています。


――『ラピスリライツ』はCDもリリースされるなど楽曲もたくさんありますよね。それらの楽曲とゲームサウンドの関連性はどのように制作されているのですか。

『ラピスリライツ』にはキャラクターが歌う楽曲がたくさんあり、一部はアニメでも挿入歌として使われました。これらの楽曲が先にあったので、楽曲の歌詞にあるキーワードを意識しています。
LiGHTsというグループの「私の名は、光。」は、人気の楽曲ですが、その"光"だったり、キラキラした要素や、曲調も可愛い印象が多いので、そういった特徴を取り込みつつ、ライブシーンとゲーム内音楽にちがいが出るようにバランスを考えて制作しました。

物語の成長と共に、ゲームサウンドにも成長を

――制作の時に印象的だったことなどはありますか。

"魔法感"をどう表現するか、を練るのに時間がかかりましたね。
『ラピスリライツ』は、ゲーム内の印象やイラストなどでも分かるように色味が強い作品ではありません。例えば、原色が多様される作品の場合は、サイバー系の音で表現することも多いのですが、『ラピスリライツ』では違和感が出てしまいます。"魔法感"をサウンドでデザインするにはどうしたらよいか、違和感はないか、練りに練って制作するようにしました。

この春のイベントで登場したURカード。夜桜の美しさ、「神のような包容力を持つ、学院のお姉さん的存在」のミルフィーユの魅力をサウンドで表現している。


――視覚的な要素も意識してサウンドも制作されるのですね。

はい。また視覚の他にも、ゲーム内で実際にどういったルートを辿るのかを想像しながら、曲のつながりも合わせていくように制作しています。
漫画では視線の動きを意識してコマ割りされるように、サウンドでは曲の動線というか、音の繋がりも意識します。
ゲーム内で突出して違和感があるところがないように、統一した世界観になるようにという点も考えています。


――世界観との調和も意識するとなると、制作途中でもプロデューサーやプランナーといった人たちとのコミュニケーションが多そうですね。

そうですね。コミュニケーションは欠かせません。そして実は、サウンドディレクターは作品の世界観やキャラクター像に触れる機会も多いんです。

キャラクターボイスの収録にも立ち会いますので、未来のストーリー展開について、比較的早く把握することができます。。キャラクターの性格や成長を間近に感じることができるので作品に対する親近感も自然と増します。キャラクターのルーツやストーリーも理解して、作品への理解を深めながら、サウンドをデザインできることはとても刺激になります。


――制作側のスタッフであり、作品のファンでもありという視点でしょうか。

そうかもしれません。
『ラピスリライツ』のストーリーは、魔女たちの成長ドラマが見どころなので、制作初期から魔女たちの成長を見守りながら作っていくような感覚がありました。ですので、収録現場で魔女たちの成長が感じられる場面などがあると、感極まって思わず泣きそうになってしまうこともありますよ(笑)。

KLab_prblogs_lapissound_relations.jpg

『ラピスリライツ』に登場する魔女たちは、それぞれにストーリーをもっていたり、関係性が楽しめる点も魅力のひとつ。


――子の成長を見守る親のような感覚ですね(笑)。Chiharuさんが印象に残っている曲はありますか。

バトルシーンとお着替えのシーンですね。
バトルシーンの曲に関しては、アプローチに悩みました。先ほど、魔獣を浄化していくと話しましたが、倒すといった攻撃的過ぎる訳ではないけれど、あまり優し過ぎてもバトルらしくならないところ、これを両立させることがすごく難しかったです。

お着替えのシーンでは、コンポーザーとして参加してくれているメンバーが制作してくれているのですが、遊び心が入っているのが印象的でした。
作り手として、どこかで遊び心がないといけないと普段から話をしているのですが、お着替えシーンに流す曲では、勝手に歌詞を考えながら作ったのを覚えています。

ですから、私自身もプレイしているとフレーズが出てきます。実際には歌詞はない曲なんですけどね(笑)。そういったサウンドディレクターならではの遊び心をどこに入れるかみたいなところは常に考えていますし、印象に残っている曲でもあります。


――今後チャレンジしたいことはどういったことですか。

『ラピスリライツ』の世界観を表現するために、一貫性のある曲を作ってきたのですが、今後は少し遊び心も加えていけるようにしたいです。『ラピスリライツ』の世界観を意識しながらも、新しい面白さを違和感なく入れていこうと考えています。
新しい面白さや新鮮さを感じてもらえるような音作りをしていきたいですね。


――『ラピスリライツ』ではキャラクターが成長していきますが、音でも進化をしていくと。

はい!ストーリーは膨大で、彼女たちの成長がどんどん見えるストーリーなので、音も一緒に成長していければと思います。


――最後にひと言お願いします。

『ラピスリライツ』を応援してくださっている皆さんに向けて。

『ラピスリライツ』という作品を通じて、これまでコンテンツの影響を受けたBGMをたくさん作ってきました。楽器もギターなどの弦楽器は全て生収録をしており、ゲーム内への組み込みもこだわって組み込みました。CDなどの音楽媒体と変わらない品質に仕上がっていますので、ぜひ皆さんに聴いてもらいたいですね。
ゲームサウンドを通じて、『ラピスリライツ』の物語や世界をより深く楽しんでもらえたら嬉しいです。


――ゲームではRayのメンバーもプレイアブルとしても登場しましたよね!

Rayはストーリーの中でも、圧倒的な存在感があり、キーポイントになる人たちです。ですから、サウンドも、これまでとは違った作り方になっています。
技もエフェクトがすごく綺麗な技になっており、音などもしっかり作り込まれています。私自身も制作していてすごく楽しかったですし、ファン目線として自分も楽しんでいます。

『ラピスリライツ』が育っていくと一緒に、音楽も一緒に成長していって、皆さんにもより良いものを届けられるように、これからも頑張っていきますので応援よろしくお願いします。

KLab_prblogs_lapissound_ray.jpg

『ラピスリライツ』の伝説のユニット「RAY」



――ありがとうございました!

世界観の中にもサウンドディレクターとしての遊び心を入れること常に考えているChiharuさん。作品の世界観を大事にしながらクリエイターとしてのプロ魂が感じられました。
魔法感あふれる『ラピスリライツ』の世界はぜひゲームで体験してみてください。
他にも、サウンドクリエイターとしてのお話もChiharuさんにはお聞きしたので、近日中にご紹介していきたいと思います!


KLabでは、一緒に働くクリエイターを募集中です!
このインタビューを読んで興味を持った方は、ぜひこちらもご覧ください。


◆KLabの採用情報

https://www.klab.com/jp/recruit/


◆キャリア採用情報

https://hrmos.co/pages/klab


◆新卒採用情報

https://klab-hr.snar.jp/


ほかにも、クリエイターや、ゲームディレクターのインタビューをご紹介しています。
合わせてぜひご覧ください。

社員インタビューをもっと見る


KLab_prblogs_lapissound_kv.jpg

『ラピスリライツ ~この世界のアイドルは魔法が使える~』とは

『ラピスリライツ』は「魔法」×「アイドル」をテーマとしたメディアミックスプロジェクト。アニメ・コミック・ノベルなど様々なメディアで展開し、同じ世界観でありながらも少しずつ異なる物語(パラレルワールド)が描かれてきました。

ゲーム『ラピスリライツ ~この世界のアイドルは魔法が使える~』では、プレイヤーは突如異世界に召喚された特別な力をもつ存在、来訪者(フォーリナー)として、この世界で魔女と呼ばれる少女たちと出会いひょんな事から「先生」として学園で過ごすことに。

異世界で魔法を使い歌って戦う、アイドルによく似た存在『魔女』と呼ばれる少女たちの先生となり、計20人の魔女たちと共に過ごし成長していく育成RPGです。

『ラピスリライツ ~この世界のアイドルは魔法が使える~』概要

タイトル

ラピスリライツ ~この世界のアイドルは魔法が使える~

対応OS

iOS 11.0 以降、Android™ 5.0 以降

※上記条件を満たしている場合でも一部端末ではご利用いただけない場合があります。

ジャンル

魔女(アイドル)とキセキを起こす育成RPG♪

配信開始日

2021年12月14日

プレイ料金

基本プレイ無料(アプリ内課金あり)

公式Twitterアカウント

@lapisrelights

ゲーム公式Twitterアカウント

@lapi_staff

公式YouTubeチャンネル

https://www.youtube.com/c/lapisrelights

ゲーム公式サイト

https://www.lapisrelights.com/game/

略称

ラピライ

著作権表記

©2017 KLabGames ©KADOKAWA CORPORATION 2017 ©Shengqu Games

【ダウンロード】

dl01.png dl02.png

このブログについて

KLabの社内や社員の様子、サービスについての情報を発信します。

おすすめ

合わせて読みたい

このブログについて

KLabの社内や社員の様子、サービスについての情報を発信します。