次世代NPRワークフロー研究の取り組みについて

こんにちは。テクニカルアーティストグループの、みにーと申します。

去年のKLab Creative Advent Calender 2019ではアーティスト出身TAがゼロから始めるShader生活というタイトルでブログを書かせていただきました。

今回はそのShaderを勉強するきっかけとなった研究開発(R&D)の取り組みの一つについてご紹介いたします。

研究開発(R&D)の取り組みについて

近年のゲーム開発は、モバイルにおいても大作化とグラフィックの高品位化が進んでいますが、

弊社でも日々積極的に新しい技術を研究し、効率化及び高品質化を推進するような取り組みを設けております。

そちらの取り組みのうちのひとつが、この度UnityKorea様を通じてUnity活用事例としてご紹介いただけることになりました!

Tech Demo : Next-Gen NPR Workflow in Unity

今回の技術デモのプロジェクトは、研究開発(R&D)の取り組みの中でも、次世代クリエイティブワークフローの先行研究と共に、リアルタイムレンダリングでのNPR表現を研究するためにスタートしました。

Shaderやリギング、VFX等の特定の分野を別々で研究する方法もあったのですが、各分野での次世代の表現やワークフローを、ゲーム制作に対してより実効性の高い形で検証するために、共通するアウトプット先として、短期(約4ヶ月)での技術デモ制作プロジェクトに至りました。

今回使用した環境はUnity2019.3から正式に利用可能となったHDRPだったのですが、
NPRだとLWRP(現URP)等の他の選択肢もある中で、「なぜNPR表現をHDRPで?」という疑問をお持ちになる方もいるかと思います。

HDRP環境で作ることにした主な理由は以下の内容となります。

◆Scriptable Render Pipeline (SRP)環境下の新しい機能の中で、今後の開発で使いたいアーティスト向けのツールが多かったこと。

◆まだ研究を進めている事例が少なかったこと。

◆3Dキャラクターのパフォーマンス作品に重要だと考えていた高品質なMotion Blur有無(LWRP(現URP)だとカスタムしてパスを追加する必要があるため。)

◆物理ベースの環境なので、ライティングやレンダリングのルールを理解すれば比較的簡単に高品質なLookを出すことができること。



その中でも今回特に重点を置いた技術面は、
Shader Graph, Motion Capture, VFX Graph, Timeline&Cinemachineで、

◆Shader Graph
HDRP環境をカスタムし、使用するShaderを全部ShaderGraphで制作することでツールを検証。

◆Motion Capture
mGearとUnity Animation Riggingの運用実験や、UnityARFoundationを利用した手軽なFacialCaptureフローを検証。

◆VFX Graph
Unity最新のVFXツールであるVFX Graphを様々な検証を行いつつ制作にて使用。

◆Timeline&Cinemachine
リアルタイムでのコンポジット・編集はTimelineやCinemachineをキャッチアップしつつ使用し、アーティストマターで殆どの作業を実践できるフローを検証。

という形で各技術面を研究・使用させていただきました。

最後に

今回はご縁があり海外から先行してご紹介いただくことになりましたが、
近日中に技術面についてもっと詳細な内容を積極的に展開していこうと思っておりますので、

もしこちらの取り組みについて少しでもご興味を持ってくださった方はそちらをお待ちいただけると嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。









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