タイ語に触れてみる

この記事は KLab Creative Advent Calendar 2019 の 15日目の記事です。
はじめまして、こんにちは。クリエイティブ部のはちみつと申します。

唐突ですが、KLabが提供しているゲームタイトルには日本語で制作されている国内向けのもの以外にも、英語やフランス語ドイツ語など多数の言語で制作された海外向けのものが存在します。
言語によってさまざまな特徴があるため、制作にあたって調査を行う場合があるのですが、筆者のはちみつは本年、タイならびにタイ語に関して調べる機会がありましたので、今回はタイ語についてご紹介いたします。

タイ語ってどういう言語?

タイ語は、タイやカンボジアなどで約2,600万人が使用している言語で、シャム文字(タイ文字)を使用して表記されます。
文字を読む方向は日本語と同じく左から右であり、基本的に文字と文字の間にはスペースが入りません。
また、口語の文章においては男性語尾女性語尾が存在します。
タイ料理のお店などで「サワディー クラッ(プ)」や「サワディー カー」というタイ語を耳にしたことはないでしょうか?
この「サワディー」から始まる2種類の言葉、どちらも「こんにちは」という意味なのですが前者を使用するのは男性、後者を使用するのは女性と使い分けされているのです。

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タイ文字(シャム文字)って?

タイ文字は、44種類(内2文字廃字)の子音字に9音の母音、5種類の声調を表す符号を組み合わせて使用されます。
子音字と母音符号、声調符号の種類数の合計は約80種類なので、各文字、符号の形のみであれば日本語よりはるかに少ないのですが、文字と符号を組み合わせて発音、声調を表現することを考えると......1音を表現するにあたっての組み合わせの数がどのくらいになるか、なんとなくお察しいただけるのではでしょうか。
実際にどのような形で組み合わせていくかについては、当然ですがしっかりと決まりがあり、子音字を中心にして前後左右に母音符号、右上に声調符号が配置され1音が表現されます。

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必ず子音字に母音符号や声調符号が付加されるわけではなく、発音、声調に合わせて付加されます。
また、母音符号の中には子音字とまったく同じ形のものもあります。

タイ文字のフォント

一般的に、タイの文字として思い浮かべる形状は、これまで本記事内にも登場しているクルクルした○がついているものだと思いますが、実はタイ文字のフォントは大きく分けて2種類あります。

  • フォント・ミー・ファ(セリフ)
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    上品、落ち着きのある印象。
    新聞や説明資料、雑誌など読ませるための長い文章の際に多く使用され、フォントの印象から、ファンタジー物の表現に適しています。


  • フォント・マイミー・ファ(サンセリフ)
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    ポップ、活気がある印象。
    広告、ポスターデザイン、ヘッドラインなどの短い文章の際に多く使用され、フォントの印象からスポーツ物の表現に適しています。


フォント・マイミー・ファの文字を見た際に「英語のアルファベットみたいな文字があるな」と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この「英語のアルファベットに形状が似ている文字」を1文字だけでデザインなどに使用した場合、タイ文字として認識されない可能性が高くなります。

また、タイ文字はフォントによっても文字の形状が大きく異なるうえに、元の形状が類似している文字が多数存在します。
デザイン等にタイ文字を使用する際に、文字の形状に手を加える場合は十分注意が必要です。

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タイ文字を使ってみる!

ここまでにタイ語(タイ文字)の基本をざっくりとご紹介させていただきましたが、実際に「タイ語を使って何か作ってみたいな」と思われた方が、もしかするといらっしゃるかもしれないので、フォントとadobe製品での設定方法についてもご紹介しておきます。

フォント

おそらく一番入手しやすいのはGoogle Fontsです。
オーソドックスなミー・ファ、マイミー・ファをはじめ、手書き風のものや丸っこいものなど合わせて26フォント存在します。(2019年11月現在)
Google Fonts:https://fonts.google.com/?subset=thai
※実際に使用する際は、フォントの利用規約を必ずご確認ください。

Adobe photoshopの設定

下記の設定をすることで、きれいにタイ文字の表示がされるかと思います。
※設定をしないままタイ文字を使用すると、付加記号の位置が崩れてしまう可能性があります。

  • 環境設定>テキストエンジンオプションで[中東言語と南アジア言語]を選択

  • 文字パネル>[文字間のカーニング:メトリクス]を選択

  • 文字パネル>[付加記号の水平位置:0]を選択

  • 文字パネル>[付加記号の垂直位置:0]を選択

  • 段落パネル>[テキスト方向の設定:左から右]を選択

※ご使用になるバージョンによって設定箇所が異なる場合があります。

さいごに

いかがでしたでしょうか?
文字を読む方向や、文章にスペースが入らない...など日本語と共通する点もありますが、やはり多くの方はなじみのない言語かと思います。
なじみがないからこそ、扱う際には細心の注意が必要となり、扱うための調査が必要になります。

また、言語だけでなくその言語を使用する国の文化や習慣などを知ることで、その国に適した表現が見つかるかもしれませんし、知ってから目にする場合と知らないで目にする場合では、違った見え方をするかもしれません。

ことタイ語に関してのみで言ってしまうと、日常生活の中で触れる機会は少ないかもしれませんが、本記事をきっかけに少しでもタイ語について興味を持っていただけたら幸いです!

ここまでお読みいただきありがとうございました。
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